仮想通貨ブームの今日、よく耳にする「DAO」。
なんとなく知っているけど友達に説明して!と言われたら難しい気がしませんか。
そこで、そんなあなたに、「DAOって何?」の超基礎を簡単に解説したいと思います。
- DAOの特徴
- DAOのデメリット
- 有名なDAO
目次
DAOとは「Decentralized Autonomous Organization」の略で頭文字を取って「DAO」と世間では言われています。
日本語で訳すと「自律分散型組織」となります。
正確な定義づけはないのですが、簡単に説明するとネット上で以下の条件を満たす職場みたいな感覚です。
- 管理者がいない
- 誰でも参加できる
- 匿名性に優れている
- 透明性がある
- ガバナンストークンが発行される
- コミュニティの貢献度によって仮想通貨がもらえる
以上超簡単に説明するとこんな感じです。
他にも多くの意見はあるかと思いますが今回はこの項目について解説していきたいと思います。

「DAO」の中で一番重要な役割を担っているのが「管理者がいない」と言うことです。
私たちが通常暮らしている中では、会社や学校など多くの組織に属しています。
そこには大体リーダーがいますよね。
社長であったり、学級委員長であったりです。
一方で「DAO」は自律分散型と言われている文字の通り社長やリーダーは存在せずに各々がブロックチェーン上で目標に向かって活動していきます。
ざっくり比較してみると下記のようになります。
DAO | 現状の社会 | |
組織内のヒエラルキー | × | ◯ |
組織の意思決定 | 個人の投票など | 管理者優位 |
「DAO」では組織内に階層がなくコミュニティに参加している全員に意思決定の際、投票の権利や発言の権利が与えられます。
そのため、運営方針などを決める際も誰かがやりたいからやるのではなく、コミュニティ全員でどうするかを決めることになります。

DAOのもう一つの重要な役割が「誰でも匿名で参加」「透明性が高い」の項目になります。
インターネットにアクセスできる環境があればどこの国の誰でも匿名でコミュニティに参加することができます。
加えて、組織のルールはあらかじめ定められたプログラムによって規定され動いていきます。
そのため、誰もがどのようなルールで動いているか確認出来、財務情報などもみることができます。
全ての意思決定をブロックチェーン上で行うため改ざんの恐れがなく全てが公開されているからです。
「Web2.0」で問題視されている横領や差別などの障壁を取り除ける、それが「DAO」です。

前述したように「DAO」での意思決定はコミュニティに参加している全員での話し合いで行われます。
その際に使用されるのが「ガバナンストークン」です。
「DAO」の全てでガバナンストークンが発行されるわけではありませんが、多くの場合に発行されています。
そして、意思決定の際に必要になってくると言うのが大きな流れです。
「DAO」の活動実績などの貢献度によって報酬としてもらえる場合もあります。
ユーザーは報酬に受け取ったガバナンストークンの価値が上昇することで自分の資産価値も上がり、コミュニティの価値も上昇するので頑張って活動していくという仕組みです。
報酬は暗号資産で受け取り、自分達の頑張り次第で資産価値の上昇も見込めるのはとても嬉しいですね。
以上が「DAO」を超簡単に解説するとこんな感じになるのですが、全てがいいと言うこともないのです。
実は「DAO」には短所もあります。
それは「意思決定」に関わってくる問題です。
DAOでは意思決定の際にコミュニティ全員に参加の権利が与えられます。
そのために、一つの問題が解決するまでの多くの時間がかかってしまいます。
また、決定された事項が必ずしもいい方向に行くとは限らないのもポイントです。
他にも「THE DAO事件」なども事件も有名です。
DAOについてはわかったんだけど・・・
「DAO」をつくりたいんだって思っている方もいるのではないでしょうか。
結論からいいます。
それは極めて難しいです。
理由は簡単です。
あなたがつくろうとしている時点で中央集権だから
あなたがつくろうとしているということは・・・
つまり、あなたが指揮をとることが前提だと思います。
その場合、DAOの分散性にかける組織になってしまいます。
本来のDAOは
目的が同じもの同士が集まり、同じ目標に向かって各々が活動する組織
が正しい解釈です。
DAOはつくるものではなくて自然と出来上がっていくものととらえられます。
そのため、DAOをつくろうとしている時点でそれは不可能になります。
では、DAOによって私たちはどのような恩恵が受けられるのでしょうか。
わたし達の生活に影響を及ぼすことは下記の2つが考えられます。
- ボーダーレスになる
- めんどくさい手続きが不要になる
現状の社会での難点をDAOは克服できる要素を持っています。
- 性別による就職の不利
- 学歴によるふるいわけ
- 会社への通勤時間
DAOの特徴は前項でもあげたとおり、匿名で参加できることです。
極端なことを言ってしまえば、優秀であればだれでも受け入れるよというスタンスです。
性別や学歴に左右されずに仕事ができるのは大きなメリットです。
- 法人化の書類
- 雇用のための契約書
DAOは分散型のネット上のコミュニティであるため、めんどくさい手続きを省くことができます。
では、実際に世界にはどのような「DAO」が存在しているのでしょうか。
今回は筆者が知っている中でより有名なものを紹介していきたいと思います。
- Flamingo DAO
- Uniswap
- Ninja DAO

Flamingo DAOはNFTに特化したDAOで、NFTを一つの投資とみなし、1人では買えない高価なNFTを共同で購入します。
そして、その価値向上でリターンを得るDAOとなっています。
様々なNFTが高額で転売されている現在では収益も見込めるのではないでしょうか。
一方でNFTが値下がりしてしまっても高価なNFTを1人で購入しない分リスクの分散にもなります。
HPではFlamingo DAOが所有しているNFTが見れるので次の投資先として参考にしてもいいですね。

2020年にガバナンストークン「uni」をUniswapで取引をしたことがあるユーザーにairdropしたことで話題になリました。
また、Uniswapは2020年に初のガバナンス投票を実施しており多くの参加者が集いました。
巨大なDAOといっても過言ではないですね。
ガバナンストークンの発行以来最も人気のあるDEXになったUniswapですが今後もDeFiを引っ張っていってくれるのか期待です。

日本といったらでお馴染みのNinja DAOは主にCrypto Ninjaの発行と国内のNFT産業を盛り上げる取り組みをおこなっています。
DAOはDiscordで運営しており誰でも参加することができます。
Crypto Ninjaの発行だけではなく、クリプトリテラシー検定やCrypto Ninjaのアニメ化・ゲーム化など様々なプロジェクトが進んでおり、国内では一番DAOに近しい存在になっています。
実際にCrypto NinjaをきっかけにNFTに興味を持った方などたくさんいるのではないでしょうか。
国内のNFTをこれからも盛り上げてくれることは間違いないので気になった方はDAOに参加してみましょう。
ここまで読んでもらって「DAO」の理解は少しでもできたでしょうか。
難しかった皆さんは「管理者がいない」「誰でも匿名で参加できる」を覚えていってもらえたら良いと思います。
まだまだ、日本では未熟なWeb3.0ですが今後盛り上がることは間違い無いです。市場が盛り上がってきた際にドヤ顔ができるように今日も勉強がんばりましょう。